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事例21【統合失調症】障害基礎年金2級に認定された事例

精神障害の事例

概要

傷病名統合失調症
年代20代
経緯大学入学を機に一人暮らしを開始。
様々なことを抱え込んでストレス過多となり、自殺念慮が高まり受診。
統合失調症と診断され、その後入院も経験。
実家に戻って通信制大学に切り替えたものの、スクーリングで負荷がかかって症状が悪化し再入院。
落ち着いたところで就労移行支援に通い始めたが、通所自体がストレスになっている。
決定年金障害基礎年金2級
年金額78万円(初回振込額 340万円)

ご依頼までの経緯

大学入学を機に一人暮らしを始めました。元来まじめな性格で、学業にバイトにボランティアに…と様々なことを一人で頑張っていました。

ある日、すべてのことが嫌になって自殺をしようとしたものの死にきれず実家にSOSを送り、驚いた母親に連れられて精神科を受診したところ、統合失調症と診断されました。しばらく入院もしました。

実家に戻って大学は休学の末に退学。通信制大学に編入し、今度こそはと頑張りましたが、スクーリングで負荷がかかって症状が悪化してしまい、再入院しました。

通信制大学も退学し、落ち着いたところで就労移行支援に通い始めました。通所先で障害年金のことを紹介され、当事務所にご連絡をいただきました。

当事務所での対応

初診以来ずっと同じ病院でしたので、初診の証明は問題ありませんでした。

現在は、就労移行支援に通い始めたものの、ちゃんと続けられるだろうかと不安感が強く通所自体にストレスがかかっているとのこと。そのあたりの症状を診断書に適切に記載いただければ2級も何とか認められそうです。

問題は障害認定日の頃です。ちょうど通信制大学に編入したところで、今度こそは頑張ろうと張り切っている時期でした。しかし、その半年後には症状が悪化して再入院となっています。

そこで、障害認定日の遡及請求をすることとし、診断書には、障害認定日の頃は確かに頑張っていたものの、その半年後には再入院となったことを踏まえた記載をしていただくようお願いしました。

病歴・就労状況等申立書には、発症の経緯や障害認定日の頃の様子はもちろんのこと、その後の障害認定日から再入院に至るまでの様子を丁寧に記載しました。

結果

障害認定日に遡って障害基礎年金2級に認定されました。

コメント

発症から1年半後の障害認定日の頃はちょうど調子が良くなっていた場合、障害認定日の診断書が軽めに作成されてしまうことがあります。しかし、障害状態は、現症日のピンポイントではなく長期的な視点で認定することになっています。

遡及請求をする場合はその後の実際の症状の変化が分かっているので、それを踏まえて記載していただくことができ、かえって遡及請求が認められやすくなることもあります。

※ 事例の内容は、趣旨が変わらない程度にアレンジしています。