027-377-4055
障害年金の無料相談はこちら

下肢の障害年金の認定基準

車椅子

こんにちは。障害年金の受給を応援している社会保険労務士の小川早苗です。このサイトでは障害年金に関する様々な情報をお伝えしています。

今回は下肢の障害の認定基準に関する情報です。

障害年金に該当する障害の状態については、国民年金法施行令(別表)および厚生年金保険法施行令(別表第1・第2)に定められています。そして、より具体的な基準として「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」という通知が出されています。

ここでは、この「障害認定基準」の中から下肢の障害の認定基準を抜粋してご紹介します。

下肢の障害の区分

下肢の障害は、以下の4つに区分されており、区分ごとに認定基準等が定められています。

  1. 機能障害
  2. 欠損障害
  3. 変形障害
  4. 短縮障害

認定基準

機能障害

障害の程度 障害の状態
1級 両下肢の機能に著しい障害を有するもの(両下肢の用を全く廃したもの)
2級 両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
一下肢の機能に著しい障害を有するもの(一下肢の用を全く廃したもの)
3級 両下肢に機能障害を残すもの
一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
両下肢の10趾の用を廃したもの
障害手当金 一下肢に機能障害を残すもの
一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
一下肢の5趾の用を廃したもの

欠損障害

障害の程度 障害の状態
1級 両下肢を足関節以上で欠くもの
2級 両下肢のすべての指を欠くもの(両下肢の10趾を中足趾節関節以上で欠くもの)
一下肢を足関節以上で欠くもの
3級 一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの
障害手当金 一下肢のの第1趾または他の4趾以上を失ったもの(一下肢の第1趾または他の4趾を中足趾節関節以上で欠くもの)

変形障害

障害の程度 障害の状態
3級 長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
障害手当金 長管状骨に著しい転位変形を残すもの
運動機能に著しい障害はないが、大腿骨または脛骨に偽関節を残すもの(一下肢に偽関節を残すもの)

短縮障害

障害の程度 障害の状態
2級 一下肢の用を全く廃したもの
3級 一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
障害手当金 一下肢を3センチメートル以上短縮したもの

 

認定における留意点

日常生活における動作について

  • 両下肢に障害がある場合の認定に当たっては、一下肢に障害がある場合と比較して、日常生活における動作に制限が加わることから、日常生活における動作を考慮して総合的に認定することとされています。
  • 日常生活における動作は、おおむね次のとおりです。
    1. 片足で立つ
    2. 歩く(屋内)
    3. 歩く(屋外)
    4. 立ち上がる
    5. 階段を上る
    6. 階段を下りる
  • 日常生活における動作の状態は、杖や補助具などを使用しない状態で評価することになっています。

人工骨頭または人工関節を挿入置換した場合

  • 人工骨頭または人工関節を挿入置換した場合の障害の程度を認定する日は、人工骨頭または人工関節を挿入置換した日です。(なお、初診日から1年6ヶ月以降に挿入置換した場合は、原則どおり1年6か月経過日が障害認定日です。)
  • 一下肢の3大関節中、1関節以上に人工骨頭または人工関節を挿入置換したものや、両下肢の3大関節中、1関節以上に人工骨頭または人工関節を挿入置換したものは、3級と認定されます。
  • ただし、挿入置換してもなお、一下肢については「一下肢の用を全く廃したもの」程度以上に該当するとき、両下肢については「両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当するときは、さらに上位等級に認定されます。

欠損障害について

  • 欠損障害の場合の障害の程度を認定する日は、切断または離断をした日です。(なお、初診日から1年6ヶ月以降に切断・離断した場合は、原則どおり1年6か月経過日が障害認定日です。)
  • ただし、障害手当金の対象となる症状固定日は創面が治癒した日です。

虫眼鏡で確認する医師障害年金における障害認定日とは何か?障害認定日の特例についても解説

関節の運動について

  • 関節の運動に関する評価については、各関節の主要な運動を重視し、他の運動については参考とされます。各関節の主要な運動は次のとおりです。
    • 股関節・・・屈曲・伸展
    • 膝関節・・・屈曲・伸展
    • 足関節・・・背屈・底屈
    • 足指・・・・屈曲・伸展
  • 関節可動域の評価は、健側の関節可動域と比較して、患側の障害の程度が評価されます。ただし、両側に障害を有する場合は、「肢体の障害関係の測定方法」による参考可動域が参考とされます。
  • 各関節の評価に当たっては、単に関節可動域のみでなく、次の諸点を考慮したうえで評価されます。
    • 筋力
    • 巧緻性
    • 速さ
    • 耐久性
  • 他動可動域による評価が適切でないもの(例えば、末梢神経損傷を原因として関節を可動させる筋が弛緩性の麻痺になっているもの)については、上記諸点を考慮し、日常生活における動作の状態から下肢を総合的に認定することとされています。

 

対象となる疾病例

下肢の障害の対象となる疾患には以下のようなものがあります。

下肢の切断、脊髄損傷、外傷性運動障害、頭部外傷後遺症、脳腫瘍、脊髄小脳変性症、パーキンソン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症、筋ジストロフィー、関節リウマチ

 

障害認定基準(原文)

障害認定基準のうち、下肢の障害の認定基準(原文の抜粋版)は下のリンクから見ることができます。

第3 第1章 第7節  第2 下肢の障害