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障害年金についてのお問い合わせ

医師から障害年金は無理だと言われたとき

医者から説明を受ける患者

こんにちは。障害年金の受給を応援している社会保険労務士の小川早苗です。このサイトでは障害年金の受給に関する様々な情報をお伝えしています。

ここでは、障害年金についてよくあるご質問を取り上げます。

医師に障害年金のことを相談したところ、障害年金は無理だと言われてしまいました。本当にもらえないのでしょうか。
先生が誤解されている場合もあります。まずは、なぜ障害年金は無理だと判断しているのか、その理由を先生に聞いてみると、その後の対応方法が見えてくる場合があります。

先生が「障害年金は無理だ」とおっしゃる場合、その理由にはいくつかのケースが考えられます。

代表的な例を見ながら、どのような対応をすればよいかを考えてみましょう。

障害認定基準をご存じでない場合

医師は医療の専門家ですが障害年金の専門家ではありません。したがって、先生が障害年金の制度について勘違いをしていらっしゃる場合があります。

障害に関する制度には、それぞれに特有の基準が設けられています。障害者手帳には障害者手帳用の基準がありますし、障害福祉サービスの利用には障害認定区分の認定のための基準があります。

障害年金を受給するには、障害年金の制度で実務上よく用いられている「障害認定基準」に該当していることが必要です。

先生が、この障害年金における障害認定基準をご存じなかったり、ほかの制度の基準と同一だと勘違いしていたりすることがあります。

このような場合は、障害認定基準の該当箇所を先生にお見せして、自分の状態が障害認定基準に該当するかどうかを改めてご判断いただくと、実は基準に該当していて障害年金の支給対象になり得る場合があります。

障害の程度を軽くとらえている場合

通常の診察時間の中だけでは、日常生活の様子を先生に伝えることが難しい場合があります。その結果、先生が障害の程度を軽くとらえてしまっていることがあります。

医師

調子はいかがですか。

(本当は大変なんだけど)おかげさまで何とかやってます。

患者

この会話で、先生は「何とかやれているなら大丈夫だな。」と判断しているのかもしれません。そうすると、先生は「障害の程度は軽そうだから、障害年金は無理だ。」と勘違いしてしまうことがあります。

障害年金を請求することになれば、先生には診断書を書いていただくことになります。その際には、障害の状態を正しく反映した診断書を書いていただくために、先生に自分が日常生活で困っていることをしっかりと伝える必要があります。

診断書を依頼することも見据えて、もう一度、日常生活の詳しい様子を先生に話してみると誤解が解けるかもしれません。

診察中に先生にうまく話せる自信がない場合は、あらかじめメモを書いておいて、メモを見ながら話したり、メモを渡したりするとよい場合もあります

医師の個人的な理由がある場合

医師の中には、過去の経験などで障害年金によいイメージを持っていなかったり、障害年金の受給は治療の妨げになると考えていたりなど、「あなたの症状」以外の理由で「無理だ」と表現している場合もあります。

以前に診断書を書いた患者さんから、障害年金が不支給になったことで「診断書のせいだ」と言われて揉めたことがある・・・ 

障害年金を受給することで安心してしまって治療に消極的になってしまうと、治るものも治らなくなるから困る・・・

もしかしたら、こんな理由があるのかもしれません。

理由をお聞きして、自分には該当しないような内容だったら、「先生がご心配するようなことはいたしません。」「今の自分には障害年金が必要なんです。」などと先生にお伝えして相談してみると、先生のお気持ちが変わるかもしれません。

本当に無理な場合

もしかしたら、先生のおっしゃるように、本当に障害年金は無理なのかもしれません。

例えば、自分では重症だと感じていても、先生の経験上、今は重症でもすぐに回復するから大丈夫!(だから障害年金に該当するような程度ではない)といった判断があるのかもしれません。

まずは理由を聞いてみよう

先生が「障害年金は無理だ。」とおっしゃる理由は様々です。まずは、先生が「障害年金は無理だ。」と判断する理由を聞いてみましょう。

先生に「無理だ」と言われると気持ちが萎えてしまって前に進みにくくなるかもしれませんが、理由を聞いてみることで道が開けることもあります。